日干(続き)
四柱推命看命の順序は、命式が出たら、まず日干の強さがどのくらいかを求めることです。
何はさておいても、日干が‘ある程度’強いということはとても大事なことです。
生命力、生存力に大きく関与しているのがこの日干だと思うからです。
ここで問われるのは、日干が健全健康な強さかどうかということです。
四柱推命学用語のひとつに〝健旺〟という言葉があります。
日干が健旺とは健康な強さであるということです。
具体的には、日干が
・ 過生扶でない(印星が太過していない)
・ 極旺していない(命式が印比劫ばかりでない)
・ 日支が刑冲していない
ことが条件で、なおかつ日干を強める星である印比劫が‘適度’にあることが必要です。
日干が健旺ならまず精神気力がしっかりした人とみられ、船にたとえれば人生航路を航海していくうえで太平洋や大西洋のような大海原を航海できるか、せいぜい瀬戸内海や琵琶湖を就航する程度かなどをみることができます。
日干の強さを求めるには、次の四項目でみます。
(1) 月令を得ているか
(2) 十二運での強さはどうか
(3) 五行での強さはどうか
(4) 通変星での強さはどうか
詳しくは、わたくしのHPのeラーニング四柱推命学入門講座をご参照下さい。
大事な点だけを申し上げますと、十二運での強さは外的環境の変化に対する強さや忍耐心や包容力の強弱をみますので、男女ともこの十二運の根が強いのは好ましいことです。
月令や五行で強い、また通変星の比劫のみで強いのは、自我の強さ、独立心、自尊心の強さにイコールですので、男性は可としましても女性では差し障りが生じる場合があるといえます。
日干が強いといえば自立心がある人とみて、四柱推命では自立心の有無をよく問いますが、この自立心も十二運での強さを第一とし、通変星での強さも印星と比劫のバランスがとれていることを第二とします。
月令、五行、比劫ばかりで強いのは、自立から “孤立” へ向かう場合が往々にしてありますので、小にしては家庭、大にしては企業や地域社会で周囲との摩擦衝突に気を付ける必要があります。