‘偏’‘孤’‘混’‘濁’は福命にあらず


 前回のブログで、いずれの通変星も一個で強いのが良い命式の条件のひとつであることをお話しました。

 それと反対のことをいった四柱推命の原則で、「‘偏’‘孤’‘混’‘濁’は福命にあらず」という定理があります。
 これは、どういうことかといいますと、


①‘偏’とは、偏った命式のことで、ある同一五行の通変星(異性の通変星も含む)に偏った命式のことです。
 食神なら食神や傷官が、四柱命式の主要な箇所に三個以上あるような命式をいいます。
 このような場合、食神だけに限らずいかなる通変星であっても、性質の偏りや六親縁の厚薄に影響が出ます。


②‘孤’とは、孤立の孤で、通変星が孤立していることです。
 とくに、月支用神が孤立するのを忌み嫌い、いかなる月支用神であっても生扶する通変星をみたり、同一五行の通変星をみたり、あるいは三合や方合して相応に強いのが好ましいのです。


③‘混’は、混ざる、交ざるのことで、同じ五行の通変星であっても、陰陽をみるのは好ましくないということです。
 とくに、月支正財格が偏財をみると男性の場合は正偏財交集の命となり、月支正官格が偏官をみると男女を問わず官殺混雑格という名称の格式になります。
 交集とか混雑という言葉が出てきましたが、いずれも人事事相では難ありとして、喜びとはしないのです。


④最後の‘濁’ですが、これは吉凶変化の理のことです。
 月支食神格が、年柱上下以外に傷官をみると傷官格に変わります。
 同じように月支印綬格が年柱上下以外に偏印をみると偏印格に変化します。
 これを吉凶変化の理といい、前者は食神が濁って傷官となり、後者は印綬が濁って偏印となる理です。
 せっかくの食神や印綬のよい特長や特質が失われ、変わって傷官や偏印のよくない面が出てくることになります。


 四柱命式を看命するうえで、偏孤混濁していないかどうかを調べる必要があります。