制化の理


 四柱命式の鑑定で大事なことは、体用の理に適っているかどうかをまずみることにあります。


 つまり、日干と用神のそれぞれの強さを調べ、かつバランスをみて、両者とも中くらいのエネルギーがあり、均衡しているのを先天福分の厚い吉命と判断します。


 吉神格(食神格、財格、正官格、印綬格)はそれでよいのですが、凶神格(傷官格、偏官格、偏印格)は、体用の理に適い、かつできれば「制化の理」にも適っているとさらに清命となり、対人関係も円やかで周囲からの尊敬や協力を得ることも容易になります。


 制化の理とは、「制」と「化」のことですが、「制」とは制剋するということ、つまり傷官なら印綬で制剋する、偏官なら食神で制剋する、偏印なら偏財で制剋することを指します。
 凶神は制する星をみれば、一転、大人しくなり、傍若無人な振る舞いをしなくなり優等生に仲間入りします。
 厳しいお父様が、やんちゃな息子の頭を叩いて叱りつけるようなニュアンスです。


 もうひとつの、「化」とは、化するということで、洩気する星をみることです。
 傷官なら財星、偏官なら印星、偏印なら比劫をみて、傷官、偏官、偏印のエネルギーを洩らし、エネルギーを緩和させることです。
 あるいは、傷官、偏官、偏印の星が干合して、エネルギーが弱まることも化するというはたらきになります。
 これは優しいお母様が息子を諭すように躾けることに似ています。


 凶神格が体用の理に適い、かつ制化の理に適った命式であれば、古来、吉神格以上の成功発展をみるといわれ、過去に偉業を成し遂げた人物にも数多くみられます。


 とくに女性の方で、家庭婦人として落ち着きたいと思っておられる方は、制化の理に適うことが幸せな家庭生活を約束してくれると思います。