感謝を発見する


 きょうは、法相宗大本山薬師寺長老の安田暎胤(やすだえいいん)先生のお話です。

 安田先生は、〝感謝を発見する〟ことが大切であるとおっしゃっています。


  『「ありがたい」「おかげさま」「もったいない」という言葉を、平素私たちは
   使っておりますけれども、そういう言葉を心から発する、心から思う、
   そんなことが大事ではないのかなと思います。誰しも幸せを求めて生きて
   いますが、幸せはどこにあるのか。感謝を発見するところに幸せがあるん
   じゃないでしょうか。・・・』


 さて、感謝の大切さは、皆、よく知っていることですね。
 学校でも会社でも、お寺や教会でも、「感謝の心」の大切さを教えています。
 でも、本当にどれだけの人たちが、日々、感謝の心を懐いて暮らしているでしょうか?


 わたくしも偉そうなことを言える資格はまったくもってありません。
 お恥ずかしい限りです。
 だからこそ、この安田先生のお話をお聞きして、感謝を発見するという前向きな姿勢でなくては、なかなか感謝の念を持つのは難しいのだなとあらためて感じました。


 一神会の管長様が、生前、書き残されたお言葉の中で、とくにわたくしが好きなのが、「人間でよかった」というお言葉です。


 万物の霊長として人間に生まれさせて頂いた神様への心からの感謝の念が感じ取れます。
 と同時に、少しぐらい躰の具合が悪くても、頑張らなければという勇気と力を与えて頂けるお言葉です。


 管長様の不思議な記録のご本を読みますと、「足があっても歩けない人がいる、口があっても口のきけない人がいる」、すべては神様のお働きで、わたくしたちは歩いたり喋ったりできる・・・。とおっしゃられています。


 当たり前と思うことが、本当はさまざまな神様方のお働きを頂いて私たちは生かされていることに気付かねばなりません。


 感謝の念が豊かな人は、心の豊かな人といえると思います。