反剋にあう


 前々回のブログで、「剋」についてお話しました。
 きょうは、「反剋」についてのお話です。


 TVの時代劇で仇討ちのシーンが登場することがあります。
 仇を討つほうと討たれるほう、これを剋にたとえれば、剋すほうが仇討ちをする人で、剋されるほうが討たれるほうと解釈していただければ分かりやすいと思います。


 仇討ちは生死に関わることで、討たれるほうも必死です。
 場合によっては腕の立つ助っ人を何人か雇って、仇を討ちに来た人に対抗するときがありますね。これを返り討ちとか呼ぶようです。


 討たれるほうが助っ人を含め三人、仇討ちをする人が一人というような場合、仇討ちをする人が免許皆伝の剣術に長けた人でも、同時に三人を相手にすれば負けてしまうことが多いように思います。


 これと同じ理屈が四柱推命の五行や通変星でもみるのです。

 たとえば正官という通変星は、女性では夫の星であり、男性では子女の星です。

 この正官が比肩や劫財に囲まれている状態が、「正官が比劫の反剋にあう」という表現をします。

 剋とは虐げるとか、打ち負かすという意味であることは前々回のブログで述べました。

 反剋は、その打ち負かしに来たものを逆に倒すということですから、その意味、作用は激しいものがあります。


 正官は尊貴の星であり、また女性では夫の星、男性では子女の星です。その正官が孤立するのを恐れますが、さらに反剋にあうのは忌むべき状態といえます。


 いずの通変星も一個で強いのが四柱命式の良い状態であることも学んでいただきましたが、反剋にあうということは、いずれかの通変星が太過している(個数で三個以上)命式であるともいえます。