寡婦の命


 「寡婦」という言葉ですが、お若い方は聞き慣れない言葉かも知れません。
 寡婦とは、辞書で調べると、「夫と死別または離婚して再婚しないでいる女性」のことで、いわゆる夫と生別または死別して独身(子供の有無は関係なし)の女性のことをいいます。


 年末調整に提出する扶養控除の申告書に寡婦控除があるので、勤務者の方ならほとんどご存知だと思います。


 さて、四柱推命で〝寡婦の命〟というものがあります。
 絶対に寡婦になるとは申しませんが、かなりの確率で寡婦になる公算が高い命式のことです。
 そのベストスリーを掲げると、


(1) 食傷太過 → まともに夫の星である官殺を剋す
(2) 印星太過 → 夫の星である官殺のエネルギーを著しく盗気(洩気)する
(3) 月支と日支の七冲 → 夫婦不和とか家庭内の波乱変動の暗示強い


があげられます。
 上記三項目に続いて、離婚離別のおそれがある命式は、


(4) 比劫太過 → 夫の星である官殺が反剋にあう
(5) 財星太過 → 夫の星の官殺が過生扶となる
(6) 月支と日支の三刑 → 月支と日支の七冲に意に準じる
(7) 官殺混雑 → 正夫(正官)と異夫(偏官)が同居する命


です。
〝太過(たいか)〟とは、原則、同一通変星が三位(三個)以上出ている場合をいいますが、ただ、三位出ている場合であっても命式に出たポジションによって太過とはみない場合もあります。
 しかし、どういう形であれ、三個も同じ種類の通変星が出たということは、その通変星のエネルギーがかなり強いのは確かです。


 上記、(1)〜(7)に当てはまるような女性は、縁談、家庭生活には注意が必要です。

 
 現代は女性の社会進出の増加と親が娘に何かと頼る家庭が増えつつありますので、離婚率は年々上昇しているようです。
 また、昔ほど離婚することに抵抗感のある方は少なくなっているようです。
 かえってダメ亭主と別れて、いきいきしている女性も見受けられます。


 ただ、子供がいる場合の離婚は慎重にすべきというのがわたくしの持論ですが、それは子供が可愛そうという感情論だけではありません。
 たいてい母親が子供を引き取って親権者となることが多いですが、その場合、旦那さんはたとえどんなに養育のために費用を負担しても、子供を棄てた〝捨て子因縁〟を背負うことになります。
 来世、生まれ変わったときに、今度は自分が棄てられる運命の種となってしまいます。


 四柱推命などで調べなくても、もっと簡単に離婚するかどうか分かる方法があります。
 自分の両親が離婚していたら、自分も離婚する確率は高いといえます。
 自分と相手(配偶者)の両親もともに離婚経験者であるなら、まず自分たち夫婦もそのおそれは十分あると覚悟すべきです。
 同じ家系は似たり寄ったりの因縁同士だからです。


 では、寡婦の命に該当する人がどうしたらそれを防ぐことができるか、また免れることが可能か、次回(明日)のブログでご紹介致します。