夫妻宮に太陰独主
季節はずれの台風が接近しています。
自宅のある神戸のほうも雨が強くなってきました。
先日、ある女性の方を鑑定させて頂きました。
今後の生きる目標を失っておられる・・・といえば少し大袈裟かもしれませんが、離婚を経験、現在再就職に向けて勉強中であり、また日月神事の本を熟読中という精神性の高い方でした。
四柱推命では身弱の偏官格で官殺混雑、異性縁、夫縁にやや難ありですが、皆が皆、官殺混雑だから離婚ということはありません。
こういう方は良き行運を選び、また夫となる方の命式を見てできるだけ良き相性の方を選ぶなら、離婚の確率はぐっーと下がると思います。
ただ、注意すべきは相性、相性と生年月日を条件の第一に据えてしまうと婚期を逸するおそれもあります。
わたくしはまず常識的な判断、つまり社会人としての評価や性格等の人物判定を重視し、その次に相性を参考程度に用いることを皆様にはお奨めしています。
さて、この女性は生時がはっきりしていましたので紫微斗数でも拝見しました。
夫妻宮に廟・太陰が独主、かつ化科も付いています。
凶星と言われる、縕羊や火星等は何も入っていません。
彼女の夫妻宮は紫微斗数命盤の12の宮でもっとも良い状態であり、夫となる人は芸術的な素養を備えた創造性豊で優しい伴侶に縁ある象意です。
わたくしは彼女に元ご主人のご職業をお聞きしましたところ、彼女は、「土木関係の仕事の現場監督をしていました」とおっしゃいました。
わたくしは一瞬、耳を疑いました。
太陰の意味するものとはまったく正反対のようなお仕事をされていたのです。
その時、わたくしの脳裏にひらめいたことは、もしかすると、本来、結婚すべき人とは違う方と何かの弾み(と言えば失礼ですが)で結婚されたのか? ということです。
たとえば昔はよくありましたが、自分の好みは無視されて両親や親族が勝手に旦那さんを決めてしまうような場合です。ただ、わたくしはこの場合でも、大なり小なり夫妻宮にはその伴侶となった人の人物を象徴するような星は必ずひとつは入っていると思っています。
わたくしは彼女に、申し上げました。
「そうですか・・・」
「でも、本当は、あなたの伴侶となる人は芸術家のようなクリエイティブで優しい方のはずなんですか?」とお話しますと、即座に彼女の口から出た言葉は、
「実は、彼(元旦那)の趣味は、デッサンで、彼の実家には彼が書いたデッサンが一杯飾ってあります。また、本当は大学も音大に行きたかったのが親の反対で行けなかったと聞いています。」
わたくしは深く頷きました。
まさに、彼の本質を太陰という星は物語っていました。
擬態的性質ではなく、本来の性質、つまり本質をものの見事に明示している紫微斗数の的確さにあらためて驚いた次第です。
彼も内心では不本意ではあるものの、食べていくため、生活の糧を得る手段として割り切って現場監督というお仕事に就かれたのかも知れません。でもそれではストレスをため込みやすいと思います。そうしたストレスを抱えていては、家庭では波風がどうしても立ちやすいものです。
彼女はひとりで生きていく程、強い方でないことは四柱推命や紫微斗数が教えてくれています。家庭に入るのがベストな生き方です。
わたくしは彼女に言いました。
「来年、再来年が良い婚期が来ているし、子女宮も良い、つまり佳良なお子様に恵まれる暗示が強いので、今度は良い結婚をして幸せな家庭を作って下さい」と・・・
そして彼女に勧めたのは、あのイエス・キリストも伊勢の二見浦の夫婦岩でされた二十一日間の願掛けです。自分の希望や条件を一切言わず、すべてを神様にお任せしますので、どうか自分にとってもっとも良い伴侶をお与え下さい、という良縁成就の願掛けを是非なさって下さいと・・・
最後に術事の神名である「名無一神多之命」様を印刷した名刺サイズのカードをお渡し、願掛けされる神社でもこの神名を唱えて下さいと申し上げました。
誠の気持ちで真剣に唱えれば、不思議が現れるのがこの術事の神名です。
「名無一神多之命」様
「なむいゐしんおをのみこと」さま
※読み方は「なむいっしんおをのみこと」さま と読んで頂いて結構です。
天津神、国津神、八百万神、すべての神様に通じる有り難い術事の神名です。
宗教宗派に関係なく、キリスト教の人も仏教の人も、どうか朝夕三回、誠の気持ちで唱えて頂く習慣を身に付けて頂ければと思います。
そういう習慣が身に付いていれば、天災はじめ突発的な災難のときにもすぐ口に出ますので、まさかの時にあなたの大切な命を守って頂けるからです。
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田中風州