断易(五行易)も四柱推命も幾何学的な謎解きが面白い・・・


 今年の一月より、断易(五行易)を習っていますが、大変実用的な占術(卜術)であると思っています。


 先日、東京へ行きましたときに、たまたま神保町の原書房で、藤田善三郎著『五行易師弟問答』があり、「ほしい!」と思って値段をみてびっくり・・・。


 すぐに日頃お世話になっている東海林先生にこの師弟問答の本のことをお尋ねすると、先生曰く、「諸口流の秘伝の本で、まぼろしの名著だから、その値段だったらお買い得・・・」とおっしゃられました。


 この東海林先生のご助言で、かなりの大きな決断でしたが、いまはこの本を買ってよかったと思っています。
 毎日の通勤途上の電車で、この本を開くのが日課となっています。


 さて、断易も四柱推命もともに五行干支の相生相剋、刑冲会合を駆使してみていく占術ですが、ともにシンプルで幾何学の謎解きをやっているようで面白いです。


 出されたひとつの得卦やひとつ命式とずっとにらめっこして、その奥に秘められたさまざまな事象や人の織りなす人生模様を絵解きしていくのが、なんとも楽しいのです。


 もちろん厳しい鑑定看命結果が出て、気落ちするときもありますが、わたくしは現世はもともと苦の世界であり、魂の修行ために生まれてきたと思っていますので、ある面、それは甘受して、如何に立命を計っていくかが問われているのではと思っています。



 話は飛びますが、一昨日、四柱推命で関西では著名な先生にお会いしました。
 その先生は、阿部泰山先生の直弟子の塚脇雍山先生に師事されたそうです。


 いろいろとお話を伺っていく中で、先日、急逝された中川昭一元大臣の命式を出され、その解説を伺いました。


(年) 癸 巳
(月) 己 未
(日) 辛 未
       大運 癸丑  歳運 己丑


 万年暦でこれだけしか出されずにみていかれるのです。


 地支蔵干(初気、中気、本気)、通変星や十二運等は、もちろん頭の中に入っておられるのですが、ややこしくなるのであえて書かれません。


 生時が分かりませんので、三柱ですから6文字と大運歳運を合わせても、計10文字です。
 これだけで鑑定していかれるのですから、四柱推命はシンプルだと申し上げたことがご理解いただけるものと思います。


 ですから、反面、四柱推命は難しいといわれたり、これから独自の肉付けをしたいろいろな流派が生まれて、四柱推命の世界はややこしくなっているようにも思います。


 でも、建物にたとえれば、この干支こそが構造であり骨格ですから、まずはこれをよく見極めねばならないことは言うまでもないことですね。


 因みに、少しでも四柱推命を学ばれた方ならお分かりいただけると思いますが、中川氏の今年(平成21年)の運気、運勢は最悪といっても過言ではないでしょう。


 中川氏自身、このような今年の運勢を知っておられたのか、知っておられても為す術がなかったのか分かりませんが、まだまだこれからの活躍が期待されていただけに悔やまれるところです。


 四柱推命は生時不明でも、ある程度のことは判定可能(ただ生時で大きく変わる命式もありますので注意が必要)ですので、この点が紫微斗数より秀でたところですね。